東京で三味線や長唄を習いたい方に、口コミ評価も高い芳村伊十冶郎長唄三味線稽古所をご紹介いたします。
伝統の楽器である三味線や長唄をたくさんの方に、負担にならない料金で習っていただけるのが当教室の特徴です。
長唄とは三味線音楽の一ジャンルで歌舞伎や日本舞踊の伴奏音楽として発展しました。
現代的な感覚に呼応する要素を秘めた三味線の響きは、今もなお私たちの心を揺さぶります。長唄はありとあらゆる音楽を吸収して発展した音楽です。謡曲・狂言・流行り歌・地歌・箏曲・民謡・巷間芸能・浄瑠璃などのよいところを借用することで、幅広い様々な世界を描いてきた歴史があります。
これまで邦楽に触れる機会がなかったという方、新しく習い事を始めたいという方、芳村伊十冶郎長唄三味線稽古所でぜひ三味線に触れてみてください。
長唄は、二挺一枚から十挺十枚以上という大編成でも演奏されます。唄、三味線の首席奏者をそれぞれ「立唄」「立三味線」と称し、舞台では中央に隣り合って並びます。
歌舞伎や日本舞踊で、正面や上手の雛壇に、唄・三味線・囃子連中が姿を見せて演奏する形式を「出囃子」と言います。それに対し、舞台進行・演出のためのBGMを担当する「下座音楽(黒御簾)」は、姿を見せず蔭で伴奏を行います。
長唄は歌舞伎舞踊をベースに発展したものなので、ある種の「決まりごと」があります。が、そこから外れてはいけないというルールもなく、ある程度の柔軟さが認められたので、長唄も多様な色合いを帯びるようになったといえましょう。しかしながら、この基本構成を知っておくことは長唄の鑑賞・学習に大変役立ちます。
長唄『末広狩』を例に長唄の基本構成を学んでみましょう。
1、オキ(置唄):「描く舞台の松竹も~若緑なるシテとアド」
プロローグとも言える部分。「いつ・どこで・なにが・どうしている」=現在の情景や場面を説明する。舞踊では、まだ立方(踊り手)が登場しない。
2、出端(では)/道行(みちゆき):「罷り出でしも恥ずかしそうに~晴れて扇も名のみにて」
登場人物が現れ、物語が本題に入る。現在の自分の置かれた状況・役柄を説明する発端部分。「起承転結」の「起」。
3、クドキ(口説):「ほんに心も白扇~濡れて色増す花の雨」
曲中で一番重要な部分とされる。曲のテンポは遅く、しっとりとした雰囲気の美しい部分。本心を吐露し、思いを切々と訴えかける内容で、唄方にとっての聴かせどころともいえる。「起承転結」の「承」。
4、踊り地:「傘をさすなら春日山~やよ、げにもそうよの、げにまこと」
前のクドキから、ガラっと砕け、テンポも速くなる。軽く華やかな曲想に変化する。賑やかな鳴物入りの手踊りなどが踊られる。「起承転結」の「転」。
5、チラシ(散らし):「四つの海、今ぞ治まる時津風~末広がりこそめでたけれ」
物語の終結部=エピローグの部分。最後には必ず「段切」という常套的な手がついている。「起承転結」の「結」。
【合方(あいかた)について】
音楽的に意味を持たせた唄を伴わない三味線だけで演奏される部分である。単に上記の1~5それぞれの部分をつなぐ役割をしている場合もあるが、純鑑賞曲として作られたものは多くイメージを伴っているので、それぞれの合方に名前がついていることが多い。
(例)『吾妻八景』の「佃の合方」「砧の合方」「楽の合方」、『秋の色種』の「虫の合方」「箏の合方」など。
⓵胴
4枚の板を合わせて枠を作り、ネコまたはイヌの皮を両面に張る。枠の材料は花梨が一般的。
⓶棹
材料は紅木が最上とされ、紫檀・花林も使われる。
⓷糸
3本ある。一の糸・二の糸・三の糸の順に細くなり、絹で作られている。糸は、片方が音緒(根尾)に結ばれ、もう一方は糸巻に結び付けられ、糸蔵に納められる。
⓸駒
糸の振動を胴の皮に伝え、胴内部の空気を振動させるためのもの。象牙のほか、舎利(クジラの骨)・プラスチック製もある。
⓹撥
扇形になっていて先端は尖っている。材料は象牙が最上とされ、稽古には木撥・合成撥などを用いることも多い。
三味線は相対音高の楽器なので、唄方の声の高さに合わせて調弦されます。
3本の音同士の関係は一定ですが、絶対音というのは定められていません。
「本調子」は1の糸を基本に2の糸を完全4度上に調弦し、3の糸は1の糸の1オクターブ上に調弦します。
この「本調子」を基本に、2の糸を1全音あげたものが「二上り」で、3の糸を1全音下げたものが「三下り」となります。
この基本調弦のほか、「六下り(三メリ)」や「一下り」、変調子や秘調と言われる調弦も存在します。